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泉美木蘭
2018.8.2 12:21日々の出来事

「コンプライアンス」と「お客様」

しばらく空咳がひどくて、食欲がなく、夜明け前からゼーゼーで、クーラーなんてつけてたら死にそうですって感じだったんだけど、騙し騙し仕事しながら、なるべくこまめに寝て、なんとか復活した。

ここしばらく気管支の漢方薬をすすめられて飲んでいたはずなんだけど、本当に効き目があるのかどうか、これじゃよくわからないや。もうちょっと飲んではみるけど、やっぱり目的のためにはもっと健康管理しなきゃだめだ。

一昨日は、著名な老舗大企業会長の取材だった。
社員の月給を上げるのがなによりも面白いと、笑顔で語る70代のベテラン企業家なんだけど、20世紀とは違って、現代の会社がまず最初にやらなきゃいけないことは、コンプライアンスの問題なんだという話が印象に残った。

仕事の失敗なんてのは、糧になるのだからどうということはないけれど、社員の誰かが事件を起こすとか、ネット上で問題ある発言をしてしまうとか、経営手腕とは別のところから大問題に発展して会社が傾きかねない時代。
世の中は、目立つ者や成功者を見つけると、とにかく引きずりおろせとばかりに過剰に叩く、現に能力のある若手経営者が潰されてしまった例もあり、ますます社内統治というものが必要になってきたとのことだった。

社内の会話に過剰なセクハラ規制がかかってしまうのも、これと同じ理由だろう。今後セクハラに限らず、あらゆる場面でもっと厳しくなっていくのだと思う。
「お客さま」の層は一番大事にしなきゃいけないのだけれど、その「お客さま」層から会社をガードする必要が出てきて、結果、規律ばかりがきつくなっていく。

一億総暴君社会? オルテガの時代のまんまだ。
自分のなかにも暴君は眠っていると思う。だから、自分の主張は完璧正しいなんて思いこまないようにしたい。

泉美木蘭

昭和52年、三重県生まれ。近畿大学文芸学部卒業後、起業するもたちまち人生袋小路。紆余曲折あって物書きに。小説『会社ごっこ』(太田出版)『オンナ部』(バジリコ)『エム女の手帖』(幻冬舎)『AiLARA「ナジャ」と「アイララ」の半世紀』(Echell-1)等。創作朗読「もくれん座」主宰『ヤマトタケル物語』『あわてんぼ!』『瓶の中の男』等。『小林よしのりライジング』にて社会時評『泉美木蘭のトンデモ見聞録』、幻冬舎Plusにて『オオカミ少女に気をつけろ!~欲望と世論とフェイクニュース』を連載中。東洋経済オンラインでも定期的に記事を執筆している。
TOKYO MX『モーニングCROSS』コメンテーター。
趣味は合気道とサルサ、ラテンDJ。

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